社長ブログ

by 遠山 峰輝

BLOG遠山峰輝のつづる日常

  • UPDATE

    2018.07.16

  • コンサルタントって何?

    いろいろな方々と話をしていると、「ところでコンサルタントって何?」と聞かれることがよくあります。単純に「よくわからない」という質問と、「以前コンサルタントを使ったが、全く役に立たず、そもそも何が価値なのか?」という半分批判的な気持ちを込めた質問のときもよくあります。

    これらは、私が独立して弊社を立ち上げたときからこれまでずっと年に何度かは必ず質問されたように思います。その度に相手に分かりやすく説明をしようと思ってきたのですが、毎回その時思ったことを率直に話しをしていただけで、自分として、「これがコンサルタントである」ということを明確に納得していたわけではありません。というよりも長い年月をかけて自分なりに整理をしているのだと思います。そんな中で先日久しぶりにこの質問をされる機会があり、ちょっと時間があったので考えてみました。おそらく現時点で私が納得している「コンサルタントとは?」という質問に対する答えです。以下、コンサルタントの価値とそれを提供するためにコンサルタントはどうあらねばならないのかという視点でお話をしてみます。

    コンサルタントは3つの価値を顧客に提供します。一つは「新しい発想や考えを生み出す価値」。二つ目は「問題に優先順位を付けて解決すべき課題を明確にする価値」。3つ目は「クライアントの実行を支援する価値」です。一つ目は、クライアントが、なるほど「そんな発想があるのか」とびっくりするものですね。おそらく多くのクライアントはここをコンサルタントに期待するということがあるのかもしれません。この価値を提供するにはコンサルタントは二つのことが必要であると思います。一つはゼロベースで物事を考えることです。クライアントはとかく病院内部、目先のことに捉われがちなものです。ですので、現場の感情に左右されず、クールに考え、振る舞うことが必要です。もう一つは医療という世界を離れて世の中を多く勉強することだと思います。病院の常識は一般産業界の非常識ということは多くあります。新聞、世の中の動きに関心を持ち、もしこれが病院だったらと考えることが大事であると思っています。価値の二つ目、優先順位を付けるということですが、これも実は大事です。よくクライアント病院と話をすると、「それは指摘されなくてもわかっている。これもその通りだ」ということがあります。ところが、「では何が最も大事で、病院として何に取り組むことにしているのか?」と質問すると大抵は答えがでません。問題点を発見することは実は簡単です。例えば、病院の前にごみが落ちていることも問題です。看護師と医師の仲が良くないことも問題でしょう。材料費率が高いことも問題でしょう。しかし、病院が本気になるべき3つの課題はどれかを選ぶことには実はスキルが必要なのです。問題点を挙げることは誰でもできる。しかしその中から重要でない問題を捨て、重要な問題を取り上げるにはスキルが必要なのです。これがコンサルタントの二つの価値です。ではそのために必要なスキルは何でしょうか?これは数値(データ)と論理を駆使して問題を解決する「問題解決スキル」となります。優先順位をつけるのは、問題の本質を探り、根っことなる原因を明確にした上でそれを解決する難易度や解決した場合の効果などを定量化するのです。定量化は必須です。多くの場合、定量化がなされないためにどれも問題となってしまうのです。最後は3つ目の価値「実行支援力」です。「わかってはいるが、実行されない・・・」。これはどの組織でも常でしょう。病院もきっとこれが悩みの種になっているケースも多いと思います。ただ、繰り返しますが、この「わかってはいるが」というけれども実は、わかっていないことが多くあります。つまり、問題点は上記で説明したよう優先順位が付けられ、解決すべき課題として組織が認識していなければいけません。つまり実行されない原因の一つが「優先順位/課題の明確化」にある場合が多いのです。ちょっと話は逸れましたが、この実行を支援して成果を出すためにコンサルタントには何が必要なのでしょうか。ここは実は深いのです。もちろんプロジェクトマネジメント能力他、ハードなスキルは必須です。ただ実は最も大事なことはクライアントから「この人のいうことは信頼できる」と思ってもらえるような「人間力」が大事なのだと思っています。組織外の人の提案に対して、動いてもらうわけです。公私ともに尊敬されるような「人間力を磨く」ことも大事と思っています。

    遠山峰輝

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