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看護の特徴をマーケティングに活かす

UPDATE

2019.12.27

現在、急性期病院、回復リハ病院、療養病院、在宅クリニックのプロジェクトを担当しており、それぞれの施設の看護部長と毎月話をする機会があります。

プロジェクト自体は、経営改善から入ることが多いのですが、改善の実行フェーズになると、どの施設も、採用、人員配置、教育(管理職、中堅)のどれかが課題になることが多いものです。

言い換えれば、看護部長の仕事は、「採用して、育成して辞めさせない様にする仕事」なのかもしれません。

 

看護の個別課題の解決の一歩として、必ず質問することがあります。

「うちの病院(看護)の特徴は何か」です。

この問いは、極めて重要と私自身は考えています。

「病院(看護部)の問題は何か」という問いには、たくさんの課題が挙がってくるのですが、実は、良さや特徴に対しては、スラスラと出てくる施設、出てこない施設に分かれてしまいます。

なぜ、この問いは重要かというと、看護、ケアの特徴が明確だと、1つには、リクルートやマーケティングに活かしやすいということがあります。

 

実際、プロジェクトとして関わっている施設で、看護の特徴として「身体拘束をしないこと」を特徴に挙げた病院がありました。

「身体拘束ゼロ」とは、身体拘束11行為をいずれも行わないことと定義されています。

拘束に関する調査をリサーチすると「身体拘束ゼロの実践に伴う課題に関する調査研究事業報告書」(公益社団法人全日本病院協会 2016年)では

病棟・介護施設等全体で65.9%の機関が身体拘束を実施していると報告しています。

医療の安全、生命を守る上では致し方ないとの考えもありますが、拘束ゼロを掲げるには、看護をはじめケアの相当な努力が必要と思われます。

これは、看護にやりがいを求める人材の募集、入院を希望する患者家族にもインパクトの高い特徴です。

 

某施設(療養病院・・・常に満床)の患者調査の報告書をみると大変興味深いデータがありました。

「誰がこの病院を選択したか」の問いに、家族本人自ら連絡が80%、病院(連係室)が10%と記載されていました。

この病院は、病院の特徴、ケアの特徴を明確にし、家族患者自らがアクセスしてくるという特徴が見られていました。

 

今、病院選択のツールとしてインターネットが使われる割合が増えています。

今後、リクルート、マーケティングにおいて、医療、看護の特徴を明確に(差別化)して発信することがますます重要になってくるでしょう。

看護ケアはその特徴を示す重要な要素です。看護師の潜在意識やデータから、その特徴を今後も見える化していきたいと思います。

 

田中智恵子