社長ブログ

by 遠山 峰輝

BLOG遠山峰輝のつづる日常

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    2020.03.29

  • 一つの病院として考える

    機能分担やシームレスな医療が言われる中、地域医療連携が重要であることは言うまでもないであろう。ところで、地域医療連携にはいくつかのレベルがある。異なる病院同士で協力をしているレベル(これまでのパターン)、これをもっと進めようということで地域医療連携法人を作って行うレベル、そしてその先は、もはや連携ではないかもしれないが、病院M&Aを実施、一体化しているレベル。現在、おそらく10-15程度の地域医療連携法人があると思う。これはそれまでの異なる法人同士の連携を超えて、思い切った機能分担などが行われることを期待したものである。しかし、実際は踏み込んだ連携は難しいようである。共同購買などは行うものの地域連携という点では、従来の別法人の連携とあまり変わらないのが実情ではないか。何故か?ここには大きな思考ジャンプが必要であるからだと思う。患者のためにどんな連携が大事かと考えるのでなく、もし一つの病院を作るとしたらどうあるべきかという発想が必要であるからだ。例えば、急性期の病床が過剰な地域において、ある程度、距離が離れた二つの似たような急性期病院を考えてみる。二つの連携をどうするかと考えても中々答えは見えてこない。しかし一つの病院が二つの地域に支店を持っていたとしたらどうか?救急医療はそもそも2拠点に必要か?外来は初診と再診で分けてはどうか?或いは距離の近い方にどっちでも行ける仕組みにしてはどうか?医療機器は二か所に持つ必要はあるか?検査は一か所に集約した方が良いのではないか。発想は膨らむ。本気で地域連携を進めるには、「もし一つの病院だったならどうするか?」を考えることだと思う。

    遠山峰輝

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