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「したいこと」「すべきこと」を考え続ける意味

UPDATE

2025.04.24

日々の生活や仕事の中で、「何がしたいのか」「何をすべきなのか」を常に考え続けることは、思っている以上に重要だ。これは単なる自己啓発的な話ではなく、自分の行動に軸を持ち、目的意識を持って生きるために欠かせない姿勢である。(もちろん自分以外に軸を)

 

「何がしたいか」は、自分の内側から湧き上がる欲求や目標を指す。一方、「何をすべきか」は、状況や責任、周囲の期待に応える行動である。多くの人はこの2つを無意識に分けているが、実際には混同したり、どちらかに偏ってしまったりすることが多い。

たとえば、やりたいことばかりを追い続けると、自分勝手になりやすく、視野が狭くなりがちだ。自分のやりたいという気持ちに正直であることは大切だが、それだけに集中してしまうと、周りの状況や他人の立場を置き去りにしてしまうことがある。一方で、すべきことだけを考えて行動すると、義務感に追われ、やがて自分が何のために動いているのかを見失ってしまう。そうなると、仕事はただの作業になり、人生はこなすだけの毎日になってしまう。

 

だからこそ、常に「今、自分は何をしたいのか?」「それは、今の自分や状況にとって適切なのか?」「では、今すべきことは何か?」と問い直す習慣が必要だ。したいこととすべきことの間にズレがある場合、それをすり合わせる努力をすることで、納得感のある選択ができるようになる。

自分の欲求を知ることでモチベーションが生まれ、周囲の状況や責任を踏まえて自分はどう動くかと考えることで、現実的な行動が導かれる。これは、自分らしく、かつ社会と調和しながら生きていくための基盤となる。また、この問いを日常的に繰り返すことで、意思決定のスピードや精度も高まる。「したいこと」「すべきこと」を言語化できる人は、自分の判断の理由を説明できるため、他者と協働する際にもスムーズに納得感を得ることができ、信頼を得やすい。

 

私たちは、忙しさや惰性の中で、考えることをやめてしまいやすい。でも、流されているだけでは自分の人生のハンドルを他人に預けているようなものだ。自分の意志で舵を取るためには、「何をしたいのか?」「何をすべきか?」を問い続ける力が必要である。

 

石川翔也