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企業と病院の違いに関する肌感

UPDATE

2021.05.13

極めて個人的な事情だが、事業会社から医療コンサルティングの弊社に転職をしてから3カ月が経った。この短い経験の中で、企業と病院の違いを感じている最中である。今回は、この違いと所感とを新鮮な心持ちのまま言葉にしておきたいと思う。少し変わった立場の視点として、参考になればと思う。

 

企業と病院との間で最も感じた違いは、業務範囲である。病院では、医療職は自身の国家資格の範囲での業務に限られる。また、医療職のみならず、国家資格のいらない事務職なども、明確に業務範囲が決まっている場合が多いと感じている。一方、企業ではエンジニアのような専門職も多いが、非常に広範の業務を経験する人材も多い。代表的なものは総合職だろう。

総合職は、出世をすれば現場職員から経営幹部へというキャリアを経験する人材である。なおかつ、現場経験の多様性もある。1人が様々な部署を転々とする場合が多いからだ。一方、もちろん例外は存在するだろうが、病院では診療科など1つのグループ内で過ごす人材が多いのではないか?

この企業型の人材のメリットは、より実行可能な経営プランの策定や実行ができることではないかと考えている。多様な現場目線と経営目線の両方を加味して判断し行動できる人材ということである。私は病院にもこのような人材がいることで、同じメリットを享受できるのではないかと考えている。一方で、1つのグループ内で過ごすメリットがあることや、実際に病院に取り入れるには障壁があることについては、十分に考慮しなければならない。それらを考慮したベターな案はないか、これからも考えていきたい。

 

河﨑 実涼