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看護業務のカイゼンを阻むもの~観察と記録の負(魔)のサイクル~

UPDATE

2021.07.09

私事ですが、現在、携わっているコンサルティング案件の半分以上は看護の業務改善です。

一般的に業務改善をする理由としては、業務が多忙、ミスやトラブルが発生したなどの理由が多いと言われています。

看護業務の改善をする際、

①医療の質を落とさず

②法令を遵守

という前提で行うことが重要になってきますが、結局、”マニュアルをつくる”、”チェック式にする”など、ややもすると業務の足し算で終わってしまい、目的が果たせなくなってしまいます。

 

また忙しいことを改善したい時、

①人手を増やす

②業務を減らす(業務をやらない 業務をタスクシフトする)

③生産性を上げる(1時間かかっている業務があったら30分にする方法を考える)

等の方法がありますが、どこの病院でも人手を増やすのは最終手段と言われることが多いでしょう。

 

業務量調査をすると、多くの病院では、一番多くの時間を割いているのが、”記録情報収集”、次いで”検温”や、”清潔ケア”と報告されています。

24時間稼働する病院では、状態観察ケアをして、それを記録する。次の勤務の人は、その記録を読み、状態把握をし、勤務中に何をすべきかを明確にしてケアにあたる。このサイクルの繰り返しになります。状態にあった観察、次に何をすべきかが明確な記録を作成することが重要ということになります。

 

しかし、記録を書く際の心理的背景に”観察していないと言われると嫌だから正常でも長々と書く”、”何かあった場合、その苦労をわかってほしい”など別の意味で、記録を長々と書くとも言われています。

 

また観察もしかりです。1日3回検温など状態観察をしているが、医師の指示がないのでいつまでたっても1日3回実施している。

しかし看護師は、こんなに多く検温しなくてもいいのでは?、あるいは、血圧だけでもいいのでは?などと考えてはいるが、何かあったら…と思うと自分では減らせないと思っているようです。

 

看護業務の多くの時間を占めている検温観察と記録情報収集。同時に手を入れて改善してくことが魔のサイクルの解決になるのではないかと思われます。

 

田中智恵子