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医療機関へのコンサルティングに携わる中で、最近よく考えることがあります。
それは、「正しい提案」と「実際に動く提案」は、必ずしも同じではないということです。
入社した当初は、データを分析し、課題を特定し、解決策を示すことがコンサルタントの仕事だと考えていました。病床の稼働状況や手術実績、業務量などを整理すれば、「こうした方が効率的だ」という答えは出せます。
しかし、病院の方々と改善を進める中で、それだけでは現場は変わらないことに気づきました。
データ上は合理的な案でも、「その時間帯は別の業務がある」「その曜日は医師の外来がある」「今の人員では難しい」といった、数字だけでは見えない事情があります。
だからこそ、改善案を示すだけでなく、なぜ現在の運用になっているのか、変えることでどこに負担が生じるのか、誰と調整する必要があるのかまで考える必要があります。
最近は資料を作る際にも、「何を伝えるか」だけでなく、「この資料を見た後に、誰に何をしてもらいたいのか」を意識するようになりました。
課題を示したら、次に確認することを決める。改善案を示したら、実施に必要な関係者や検討事項を整理する。分析結果を説明して終わるのではなく、次の行動につながる状態をつくることが重要だと感じています。
病院の方へのヒアリングでも、「何が課題か」「なぜそうなっているのか」に加え、「変えるとしたら何が障壁になるのか」「どこからなら始められるのか」を聞くことが増えました。
医療機関には多くの職種があり、それぞれ異なる役割や制約があります。そのため、一つの正解を示すことよりも、現場の事情を踏まえ、実際に動かせる形にすることが求められます。
1年目は、集めた情報から何を読み取るかを考えることに苦労しました。2年目になった今は、その分析から導いた答えを、どう現場の行動につなげるかを考える機会が増えています。
「正しいことを言う」だけではなく、「実際に動くところまで考える」。
それが、最近の仕事を通じて感じている、コンサルタントとしての次の課題です
土屋 喬