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アイ・メッセージでいこう!

UPDATE

2022.12.23

一日の多くの時間を過ごしている職場の人間関係は、ストレスなく過ごしたいものですよね。でもちょっとした言葉の選び方で誤解されたり、いやな気持になったりすることもあります。

私は病院での職員研修の提供をさせていただくことが多いのですが、最近は職場の人間関係を円滑にするためのコミュニケーション研修のご依頼が増えてきています。

 

職場の人間関係ですから、ルールを守れなかったり、重要な報告を忘れてしまったりする方に反省を促し、行動変容を求める「指導」的な関わりをする必要も出てきます。

そんな時に、「あなたはいつも、間違えるよね」とか「注意をされても直す気がないの?」

と伝えるとどうなるでしょうか。「そんなことありません!」と強く主張してくる人、「すみません・・・」と言って落ち込んでしまう人、相手によって反応は様々です。

自己表現の傾向については、自己主張をしっかりできるアグレッシブ(攻撃)タイプ、自分の意見をちゃんと言えないノン・アサーティブ(非主張)タイプ、そして、場面に合わせて自分の素直な気持ちや意見を伝えられるアサーティブ(協調)タイプに分けることができます。「○○さんは・・・よね」という決めつけ表現で語りかけた場合、相手がアグレッシブタイプの場合は衝突、摩擦、否定などが起こりやすくなります。一方相手がノン・アサーティブタイプの場合は落ち込んでしまったり、不満を感じたり、自分のことをわかってもらえないと思ってストレスに感じてしまったりしますし、ハラスメントに発展してしまうこともあります。そうならないためにも、「伝え方」が大切です。

 

「決めつけ」表現にならないようにするために、アイ・メッセージという手法を使ってみましょう。これは主語に自分にする表現方法です。例えば先ほどの例を言い換えると「私は、〇〇さんがいつも間違えるように感じているの」という表現になります。そのような表現になれば、相手も「そんな風に思われているんだ」と受け止め、ルールを覚えられずに悩んでいるのであれば、相談する気持ちになるかもしれません。

同じ意味でも主語を相手にすると、否定的に聞こえたり、決めつける言動になったりしてしまいますが、相手がメッセージを受け取りやすい表現を使うことで「対話」が進み、相手の「意見」を引き出しやすくなります。

 

また、自分がアグレッシブタイプだな、と感じる方は、自分にとって普通の表現でも、言動に配慮が欠けてしまうため、相手の意見を受け入れないように思われたり、人間関係の摩擦が起きやすい傾向があります。特に立場が強い上司と立場の弱い部下の間では、相手を支配して決めつけるアグレッシブな言動になりやすいので、ちょっと気になる方は、「あなたは・・・」ではなく「私は・・・」で語り始めるアイ・メッセージを心がけてみるのも良いと思いますよ。

愛をこめて、アイ・メッセージでいきましょう。

 

石井富美