社長ブログ

by 遠山 峰輝

BLOG遠山峰輝のつづる日常

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    2023.02.19

  • 世の中に逆行する人員配置基準はもはや限界

    ユニクロでセルフレジを経験したとき衝撃を受けた。かご一杯服を買い、それを台座におくと金額が提示される。当然、思うこと、「本当か?」。誰でも検算したくなる(笑)。高輪ゲートウエイ駅にある無人コンビニ・・・・・。世の中、少子高齢化、労働人口がひっ迫する中で、売り上げを確保するために省力化がどんどん進む。AIの活用、DX、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。一定のアウトプットを出すために、できる限り効率化し、少ない人数で最大のアウトプットを!が当たり前の方向性だ。

    以前もブログで書いた記憶もあるが、病院における人員配置基準はこれに全くと言っていいほど逆行する。人が多い→質が高い/手厚い医療→素晴らしい→点数を高くして病院に経済的なメリットを!となっている。ここにDXなどを駆使して人員を効率化するというインセンティブは働かない。人員は多いほどお金がもらえるからだ。看護協会は看護師の労働を守りたいのだろう、あれこれ理由をつけて、看護師の配置を多くした場合に加算を確保ができるように国に働きかける。看護助手加算、夜勤配置加算・・・

    どうしてこんなことが起こるのか?理由は簡単である。医療サービスの質、或いはアウトカムを評価していないからだ。同じ質ならば人は少ない方が賢いし、医療へのインプットも少ないから医療費も安くなる。質を評価する手段がないから、「人員は多いことはいいことである」という技術の進化を全く無視した考え方に甘んじるしかない。

    最近の新聞を見ていると、DX,AIという言葉がでないときはない。ものすごい勢いで技術が進化し世の中が変わろうとしている。そんな中、看護基準7:1,医師事務作業補助体制加算15:1・・・など配置基準の議論はもはや限界である。そろそろ質の評価、アウトカム評価を基軸に据えないといけない。これが実現すると医療界は全く変わる。人員は多いほどいいことだ!から、少ない方がえらいとなるのだから。少ない人員数でサービスが提供できるようになると(生産性アップ)、当然賃金は上がる方向に向く。働く人員が不足している時代に逆行する医療界の点数制度はもはや限界である。

    遠山峰輝

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