社長ブログ

by 遠山 峰輝

BLOG遠山峰輝のつづる日常

  • UPDATE

    2023.03.05

  • PRの問題はPRの問題にあらず!価値を定義する

    クライアント病院で他病院との差別化をどうするかというような議論をすると、「当院の特徴や強みは〇〇なんだがPRが下手なんです!」という言葉をよく聞く。例えば、「病院とは思えぬ素晴らしい入院環境がある中、高所得層向けにじっくりリハビリに取り組んでもらうことが特徴であり強みである。そこはわかっているのだがPRが上手くない」のだという。病院における差別化を明確化、PRすることは病院戦略の根幹をなす重要な問題である中、問題は本当にPRの仕方にあるのか?

    差別化や価値を顧客にPRするには3つの段階を踏むものであると考えるとわかりやすい。「価値の定義」→「価値の創造」→「価値の伝達」。「価値の定義」とは文字通り、組織全体として、差別化/新たな価値とするものを言葉に出し(定義)、合意することである。次に、「言うは易く行うは難し」、高所得層向けのじっくりリハビリサービスを創造しなければなれない。高所得層の要求レベルは高く接客なども含めサービスの大きな改善が必要かもしれない。最後に、こうやって定義され創造された価値をいかにして顧客に伝達するか(≒PR)である。

    今回とりあげた事例でもそうなのであるが、問題の所在はPR(価値の伝達)ではなく、実は「価値の定義」であることが多い。例えば、話が個々の担当者レベルの思いで留まっている、ある時期はそんな話で盛り上がるが一過性のものであるなど、組織全体として、価値(差別化)をしっかり定義、合意して前に進めているわけではないケースが多いということである。この価値の定義が組織としてしっかりなされていないと、当然価値の創造は手抜きとなってしまう。手抜きだらけの価値をPRしたらどんなことになるのか、いうまでもないであろう。病院の中で「PRの問題」という言葉が出たら、立ち止まって考えてみよう!「価値の定義」に問題はないのかと・・・。

    遠山峰輝

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